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2025年冬季ボーナスの動向

経営

2025.12.04

経営者の皆様はボーナス支給のたび、頭を悩ませておられると思います。

大阪シティ信用金庫で毎季、ボーナスについてのアンケートを行ってレポートを発行しています。
ぜひ経営判断の参考にしてください。

支給企業割合は2年ぶりの増加!

■ 支給する企業は全体の67.7%となり、前年冬に比べて3.5ポイント増加しました 。

この割合は2年ぶりの増加ですが、リーマンショック前の2007年(71.4%)の水準にはまだ達していません 。
支給しない企業は32.3%で、その内訳は「(ア) ボーナスは支給できないが、その代わりに少額の手当を出す」が23.1%(前年冬比4.9ポイント減)、「(イ) 全く支給なし」が9.2%(同1.4ポイント増)でした。

業種別・規模別の傾向

区分支給する企業割合(2025年冬)前年冬比増減(ポイント)
製造業74.2% 10.5pt 増
卸売業66.7% 6.9pt 増
サービス業71.6% 2.8pt 増
建設業66.1% ▲5.3pt 減
小売業42.4% ▲3.7pt 減
運輸・通信業63.2% ▲0.2pt 減
20人未満63.2% 2.7pt 増
50人以上93.1% 9.8pt 増

■ 製造業、卸売業、サービス業で支給企業割合が上昇した一方、建設業、小売業、運輸・通信業では低下し、業種間で対照的な動きがみられました。
■ 規模が大きくなるほど「支給する」企業割合は高く、50人以上では93.1%にのぼっています 。

平均支給予定額は5年ぶりに減少

■ 正社員1人当たりの平均支給予定額(加重平均)は30万5,615円となりました。
■ これは前年冬に比べて2,902円(0.9%)の減少であり、5年ぶりに減少に転じました。ただし、30万円台は維持しています。

業種別の平均支給予定額(2025年冬)

業種平均支給予定額(2025年冬)前年冬比増減率
建設業339,917円▲0.6%
製造業306,846円3.2%
サービス業299,884円0.4%
運輸・通信業295,420円▲9.6%
卸売業286,979円▲1.5%
小売業270,667円▲13.1%

■ 最も多かったのは建設業(33万9,917円)で、最も少ないのは小売業(27万667円)でした。
■ 前年冬比では製造業とサービス業を除き、減額となっており、特に小売業は13.1%と減少幅が大きくなっています。

支給額増減の要因

■ 支給額を増やす企業の増加要因(複数回答)としては、「(ア) 従業員の士気高揚」(79.8%)が「(イ) 業績好調」(53.5%)を上回り最も多くなりました。
■ 支給額を減らす企業の減少要因(複数回答)では、「(オ) 業績低迷」が100.0%と圧倒的に多くなっています。

「無理をして支給」が過去最高水準に

■ ボーナスを支給する企業のうち、「②多少無理をして支給する」と答えた企業は29.9%となり、前年冬から5.6ポイント増加しました。
■ この割合は、これまでの調査で最も高い水準となっています 。
■ 特に製造業では「多少無理をして支給する」企業割合が39.7%と、4割近くに達し、最も高くなっています。
■ この状況から、中小企業では人材確保を目的にボーナスを支給する一方で、経営負担が増している状況がうかがえます。

やなぎ税理士事務所

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